東前頭9枚目徳勝龍(34=木瀬)が、東前頭15枚目千代大龍(32=九重)を下して勝ち越しに王手をかけた。

立ち合いは相手の動きを見るかのように、ふわっと立って左で張った。すぐに体を寄せると左を差して、じりじりと前に出て押し出した。「張って左四つと思ったら向こうが見てきた。それでもすっと(左を)差せてよかった」と狙い通りの相撲だった。

弟弟子の奮起に刺激を受ける。志摩ノ海が、ここまで1敗で優勝争いの先頭に立っている。「見ていると燃えるし、木瀬部屋のみんながそう思っている。相乗効果でいい成績を残せたらと思う」と話した。

しかも、自身が初場所で優勝した際と同じ、幕尻での優勝争い。「志摩ノ海は実力と努力でやっている。自分はまぐれ。勢いだけで優勝した」と比較。新型コロナウイルス感染拡大の影響で優勝パレードは行われないが「もしあるとしたら是非やりたい。できることなら自分がやりたいです」と旗手に名乗り出るなど、弟弟子の優勝を期待した。