東十両13枚目の宇良(28=木瀬)は9勝6敗で16場所ぶりに復帰した十両の場所を終えた。

優勝の可能性も残して迎えた千秋楽の土俵だったが、寄って出た土俵際、勢の小手投げに屈した。「いやあ悔しいですね。最後、勝ちたかった。土俵際振られないように身構えていたつもりだったが、足が出ていなかったのか。(映像を)見返さないといけない」。低い姿勢で左差しから自身の形だっただけに、悔しさを隠さなかった。

ただ、両膝の大けがで序二段まで落ちながらはい上がり、9勝は誇れる成績。「ひと安心ですね。最後、悔しいですけど、また稽古を頑張りたい」。居反り、後ろもたれと珍手も繰り出し、存在感を示した。今後の課題を「膝をよくすること」と話すように、いまだ膝に不安を抱えながらの奮闘だった。