大関朝乃山(26=高砂)が、2桁白星に王手をかけた。ベテランの西前頭5枚目隠岐の海(35=八角)に右を差し、左上手を取って得意の体勢に。前に出ながら圧力をかけ、最後は豪快な上手投げで転がした。「右を差して前に出たから左上手が取れた。なので思い切り投げました」と納得の相撲だった。

自身初のかど番で臨んだ今場所は、序盤戦こそ星を落として苦戦したが、中盤戦から立て直して11日目に脱出。「序盤戦に比べたら相撲勘も戻っている」と日に日に手応えを実感している。トップを2差で追いかける優勝の可能性は、まだ消えていないが「来場所につなげるためにも自分の相撲を出し切りたい」と優勝よりもまずは、2桁白星に照準を合わせた。