コロナ禍で開催された初場所が完走した。場所前に実施したPCR検査の結果、感染や感染者との濃厚接触の可能性があるなどし、力士65人が休場。

日本相撲協会は出場する協会員に感染者が出た場合、措置として中止も視野に入れるなど、高い緊張感を持って有観客での開催に踏み切った。出場する力士ら協会員の感染者は0で幕を閉じた。

協会トップの八角理事長(元横綱北勝海)は「お客さんに協力してもらったからこそ、15日間無事にやってこれた。外出できない中、力士も行司も呼出も床山も、そして親方衆も、その家族もよく頑張ってくれた。医療従事者にも感謝」と感謝の言葉を並べた。協会は各部屋に対して、定期的に感染対策を通達するなどして感染者を抑えてきた。同理事長は「大相撲だけが苦しいわけではなく世の中がそう。ルールに従ってみんなでやっていかないと」と口にした。

協会は3月の春場所の、大阪開催に向けて準備を進めている。芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「感染者ゼロに向けて努力していきましょう、という通達をきょう各部屋に出します」と話すなど、引き続き感染予防に努める。