大関正代(29=時津風)が、師匠の進退問題で揺れる中、部屋頭としての自覚を示した。

日本相撲協会の新型コロナウイルス対策のガイドラインに違反した師匠の時津風親方(元前頭時津海)の処遇が定まらない中、この日も通常通りに基礎運動中心の稽古。その師匠や部屋付き親方も見守る中、稽古で汗を流した。

稽古後に正代は報道陣の電話取材に対応。既に初場所後の稽古休み中に、師匠から全員に謝罪と詳細な説明があったが、その後は「その時よりだいぶ(部屋の雰囲気は)落ち着いています。報道が出たときは、みんなソワソワしていたけど、今は落ち着いて稽古できている。今のところ大丈夫かなと思っている」と部屋の様子を説明。「これからどうなるか分からないけど、とりあえず(協会処分という)結果がでるまで(は)。報道が出てから気合を入れるのもおかしいので、いつも通りに」と、現役力士の大黒柱として、泰然自若の姿勢で部屋をまとめることになりそうだ。

不要不急の外出を自粛する中、ささやかな? 願いが「付け人と少し話したんですけど、明治神宮がいいんじゃないですかと。横綱土俵入り以外では行ったことがないので」と話す初詣だ。「いいね~」と付け人に言ったきり、行けていない。いつか、実現することを願うばかりだ。

大阪から東京開催になった大相撲春場所(3月14日初日、東京・両国国技館)では、今度こそ両横綱の出場が待たれるところ。対戦で成長をぶつける楽しみは? の問い掛けに「楽しみはないです(笑い)。楽しみではないけど、とりあえずやれるだけのことは、やっていきたい」と、ここでも正代らしく自然体を強調していた。