大相撲の大関朝乃山(26=高砂)が18日、合同稽古に向けて都内の部屋で最終調整を行った。土俵には入らず、四股や重りを扱ったトレーニングに励むなど、基礎運動を中心に汗を流した。20日から東京・両国国技館内の相撲教習所で行われる合同稽古に参加予定。19日は両国国技館で健康診断を受診するため、合同稽古前の本格的な稽古はこの日が最後となった。前日17日までは土俵に入って幕下を相手に相撲を取っていたが「今日は基礎をしっかりやろうと思っていた」と話した。

昨年6月から付いていた専属トレーナーが、同年11月場所後に外れていたことも明かした。肉体強化などを目的に週3回、同トレーナーの指導のもとで体を鍛えていた。「(昨年)6月からのトレーナーの方はいろいろ考えて、今はやっていないです。(同年)11月場所でけがしてからですね。別に何かあったわけではなくて、いろいろ考えてですね」。現在は自らプランを立て、トレーニングに励んでいるという。

コロナ禍で人との接触が制限される中、同郷の著名人からの応援に感謝する。同じ富山県出身の女優、柴田理恵や室井滋、落語家の立川志の輔から鶏肉などの差し入れをもらうことが多い。この日は柴田から差し入れが届いたと若い衆から報告があり「テレビで見ていた人からいただいてうれしいですね。部屋全員がうれしいと思います。柴田さんとかラインもくれたりする。『肉送りました』とか、『相撲を見て力もらっています』とか」と喜んだ。

昨年の春場所後に大関昇進を決め、在位5場所目となる春場所(3月14日初日、両国国技館)で昇進から1年がたつ。「大関は結果を求められる。番付上でも上から2番目。優勝しないと横綱という話は出てこない。難しい立場にいるけど、それぐらいの気持ちでいかないと上にいけない」と、看板力士としての自覚がにじませた。

20日から始まる合同稽古は、関取衆と胸を合わせる数少ない機会になる。「勝敗を気にせず、コロナ禍の中で関取衆と稽古できるチャンス。しっかり稽古してけがしないようにやっていきたいです」と、気持ちを高めた。