大相撲の元横綱大鵬の孫の十両王鵬(21=大嶽)が、貴重な経験を糧にする。22日、東京・両国国技館内の相撲教習所で行われた合同稽古に参加。申し合い稽古で平幕の明生や逸ノ城などと8番(2勝)取るなど連日、精力的に稽古に励んでいる。「稽古できるチャンス。出来る時に納得するくらいやっておこうかなと」と稽古の虫になっている。

新十両だった初場所は、5勝10敗とはね返された。春場所(3月14日初日、両国国技館)では、幕下への陥落が濃厚となっており「落ちてもしっかり1場所で戻りたいと」と意気込む。そのためにも、多くの関取衆が参加する合同稽古に参加した。「幕内の人たちと稽古させてもらえているので、自分の押し相撲が通用するかなとか、通用しなかったらどうしようかとか、頭を使いながら一生懸命やっています」と日々奮闘中だ。

得意の押し相撲を磨く中で、柔軟さも磨いていく。「突き放すのに徹底した方がいいと思うけど、自分の技術では組止められることが多くなった。組止められなくても何も出来ないではダメと思ってやろうとはしています」と、自ら組みにいく場面もあった。合同稽古は残り3日となり「全部出る予定ではいます」と、言葉に力を込めた。