静岡・飛龍高3年の熱海富士(伊勢ケ浜部屋、本名・武井朔太郎=18)が28日、沼津市内の母校の卒業式に出席した。式典後はクラスメートらと記念撮影。終始和やかなムードで高校生としての最後の1日を過ごし、「少し寂しい気持ちはあるけれど、みんなと会えてうれしかった」と笑顔を見せた。

昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で大会が相次いで中止。「自分たちの代で試合ができなかったのは心残り」と振り返ったが、充実した高校生活だった。普段の授業も「楽しかった」と振り返り、1番の思い出は「(沖縄への)修学旅行」だったという。高校3年間では「人間的にも成長できたと思う」。心身共に一回り大きくなった。

昨年11月には、場所の新弟子らによる前相撲で3戦全勝。今年1月の初場所では序ノ口優勝を飾った。幸先のいいスタートにも浮かれず、「もっと強くなって地元を盛り上げる力士になりたい」と志は高い。

3月1日には、3月場所の番付が発表される。「2場所連続での優勝が目標。今年中には幕下に上がって、1日でも早く関取になりたい」と力強く話した。【神谷亮磨】