大関貴景勝(24=常磐山)が、自力優勝の可能性をつないだ。

正代との大関戦で立ち合いから圧力をかけ、一方的に押し出す快勝。千秋楽は11勝3敗で単独トップに立った照ノ富士との一番。貴景勝が本割で勝てば、優勝を決めるともえ戦に持ち込める。

かど番を脱出して、本来の出足が戻ってきた。正代をまるで問題にしない10勝目も「自分は内容を覚えていないタイプなんで。集中してやるだけなんで。それはできたかなと思う」。低い立ち合いから一気の圧力。昨年11月場所で優勝した強い貴景勝の相撲だった。

照ノ富士以外でただ1人、自力優勝の可能性を持つ。まず本割で勝たないことには、先がない。「明日勝たないと何も意味がない。一生懸命やることだけ考えます」。かど番で苦しんだ場所の最後。思い切り本来の相撲をとりきる。