大相撲名古屋場所(7月4日初日、ドルフィンズアリーナ)で大関復帰に挑戦する関脇高安(31=田子ノ浦)が、兄弟子で部屋付きの荒磯親方(元横綱稀勢の里)の門出を好成績で祝うことを誓った。

4日、都内の部屋での稽古後に代表取材に応じた。8月1日付で兄弟子は「荒磯部屋」を設立して独立する。来場所が同じ部屋として最後に臨む場所となることについて「自分が15(歳)で入ったとき、荒磯親方は18だった。それからのお付き合い。ずっと兄弟子だった。(名古屋場所が)節目なので。頑張りたいですよね」と気持ちを高めた。

先々場所は小結で10勝、先場所は関脇で10勝を挙げ、来場所は“再”大関とりとなる。大関昇進の目安は「三役で3場所33勝」。昇進問題を預かる審判部の伊勢ケ浜部長(元横綱旭富士)は「13(勝)以上で優勝なら、そういう話も出るんじゃないですか」と話している。高いハードルが設けられる見通しだが、高安は「中途半端な成績じゃ駄目ですからね。気合を入れて体をつくって、千秋楽まで優勝争いに絡むのが目標。一番は相撲内容。消極的な相撲は取れない。会場のお客さんが、見ていて肩に力が入るような相撲が取りたい」と意気込んだ。

2月に第1子の長女が誕生。春場所後に初めて対面し、育児に励んでいる。「しょっちゅう寝てます。にこにこして、手がかからない娘です。お風呂は毎日欠かさず僕が入れている」。出生時から体重は2倍ほどになったという。「ファンの方のお子さんは何度も抱いているが、自分の娘なので。ダンベルとはまた違うものがある。落としちゃいけない。気が疲れます」と笑っていた。