大相撲名古屋場所(7月4日初日、ドルフィンズアリーナ)で新三役が確実の若隆景(26=荒汐)が9日、都内の部屋での朝稽古後に取材に応じ、現在の心境を語った。

この日は十両若元春、同場所で新十両となる荒篤山らと申し合い稽古を行い、17番取って14勝。低い立ち合いから一気に前に出たり、前みつを取ってからの攻めや、はず押しで相手の体勢を崩してからの攻めなど、さまざまな形を確かめた。「立ち合いの当たり、下から押し上げることを意識した。割と前に出る相撲が取れたと思います」と振り返った。

自己最高位の東前頭筆頭で臨んだ5月の夏場所では、2大関を撃破するなどして9勝を挙げ、2場所連続で技能賞を獲得した。あらためて同場所を振り返り「自分の相撲を取りきれば番付上位の力士にも相撲が取れるという自信になった」と大きな手応えをつかんだ。一方で「はたかれたりした相撲が何番かあった。足をそろえないことを意識して稽古します」と課題も口にした。

名古屋場所では元小結若葉山の祖父と並ぶ、新小結が確実となっている。「1つの目標にしていたので、そこを達成できるのはうれしいですけど、まだまだ上を目指してやっていきたい」と喜びつつも、さらに上の番付を見据えた。