日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)が、報道陣の代表電話取材に応じ、横綱白鵬の14日目の取組について苦言を呈した。

「勝つことは大切だけど、実績のある横綱としてのあの立ち合い、相撲は13日間積み上げてきたものを全部壊してしまった。堂々と取るのが横綱」などと振り返った。

14日目の取組で白鵬は、仕切り線から大きく下がり土俵際で仕切った。困惑しながら立った大関正代に対し、強烈な張り手を数発浴びせ、強引な浴びせ倒しで白星を挙げていた。館内もどよめき、異様な雰囲気が漂っていた。

芝田山広報部長は「あれは相撲のルールではない。仕切り線に手を着いて当たり合うのが日本の相撲の伝統。仕切り線で体からぶつかる格闘技は世界の他にない。俺もああいう取り口は頭に浮かんだことはない。ひっぱたいていたし、張り手じゃないし見苦しい。横綱の品格となると誰もが顔を背けるんじゃないか」などと厳しい言葉を並べた。