大相撲秋場所(12日初日、東京・両国国技館)を東前頭筆頭で臨む豊昇龍(22=立浪)が7日、都内の部屋で行った朝稽古後に、報道陣の代表電話取材に応じた。この日は関脇明生や十両天空海の関取衆と相撲を取る稽古を行わず、幕下以下の若い衆に胸を出したりして汗を流した。「いい感じに体も動いているし、思ったよりいい相撲も取れている」と調整は順調なようだ。

自己最高位で臨む秋場所は横綱、大関陣ら上位総当たりとなる。「楽しみですね。ケガをせずに勝ち越したい」と新三役に向けても気合十分。ただ、残念だったことが1つ。初対戦を楽しみにしていた横綱白鵬が、弟弟子の新型コロナ感染の影響で休場となったことだ。「やっぱり1番やりたかった人。先場所も出来なかったし、今場所やっとやれると思って楽しみにしていたけど、コロナで出来なくなったじゃないですか」と嘆いた。

白鵬との初対戦はかなわなかったが、モチベーションは落ちていない。「一緒に稽古して、お互いいつも頑張っている。自分も上に行きたいという気持ちを出してくれる」と話すのは兄弟子の明生だ。新三役を狙うにあたり、最高の稽古相手が身近にいる。「いい稽古相手だし、いい先輩でもある」と豊昇龍。日々の充実した稽古環境で鍛え上げ、「今まで通りに1日一番と思って大事にやっていきたい」の精神で新三役を狙う。