東幕下筆頭の寺沢(26=高砂)が、西十両14枚目大翔鵬(27=追手風)を寄り切りで破って勝ち越しに王手をかけた。

立ち合いは当たって左に動き、大翔鵬ののど輪を受けたが耐えて体を寄せた。右前みつを取り半身で土俵中央で制止。しびれを切らした大翔鵬が投げに打ってきたタイミングで、一気に前に出て寄り切った。「十両戦は2回目で初めて白星を挙げられたのでうれしいです」と話した。

この日の一番を前に、兄弟子の三段目朝鬼神からアドバイスをもらったという。「左に動きながら足を取りに行くのがいいんじゃないか」と作戦を練っていた通り、立ち合いは左に動いた。しかし、大翔鵬に対応されて足取りにはいけず。それでも「そこからまわしを取ってじっくり、ゆっくり攻められた」と冷静だった。

あと1つ白星を積めば、悲願の新十両が見えてくる。「気を抜かないでケガしないように」と気持ちを抑えるように言った。リモート取材中に、パフェを食べ歩く仲だという十両東白龍が横を通り「後輩の東白龍関にも負けないように頑張りたいです」と意気込んだ。