幕内経験者で右膝のケガから復帰して4場所目となる東三段目3枚目の友風(26=尾車)が、横綱照ノ富士と宇良の熱戦に刺激を受けた。

6番相撲で東幕下54枚目和山(23=武蔵川)を押し出して4勝2敗とし、勝ち越しが決定。前日10日目に、ともに一時は幕内から序二段まで番付を落とした照ノ富士と宇良が、結びで対戦したことについて「大けがで落ちて、横綱も宇良関も序二段まで落ちる同じ状況なので、感化されるものがある。自分も目指して頑張りたい」と励みにしていた。

自身も西前頭3枚目だった19年九州場所で、右膝の大けがに見舞われた。手術や懸命のリハビリを経て、7場所連続休場明けとなった今年3月の春場所に西序二段55枚目で再出発。関取復帰、再入幕を目指している。

この日は低く当たって和山の突きを下からあてがい、のど輪も交えて一気に前へ出た。取組後は「めっちゃ痛いです。顔全体を張られたので」と目の周囲を気にしていたが、相撲内容については「前に出られたので良かったと思う」と納得の表情を見せた。

古傷の右膝に不安が残る中、今場所の内容について「途中良くない相撲や体の異変もあるが、しっかり番付を上げられているので回復していると思う」と話す。今場所は残り一番あるが、来場所の幕下復帰が確実となり「レベルが上がっていくので、体も合わせていければいい」と見据えた。