22日に婚約を発表した西前頭9枚目の志摩ノ海(32=木瀬)が27日、都内の木瀬部屋での朝稽古後、報道陣の代表取材に応じ、近況や来年1月の大相撲初場所(9日初日、両国国技館)に向けての意気込みなどを語った。

朝8時に稽古場に入ると四股、てっぽう、すり足など基礎運動で汗を流した後、宇良ら関取衆と幕下力士による申し合い稽古。志摩ノ海は4番取った(宇良に1勝2敗、幕下に1敗)。前日は15番取ったそうだが、この日の内容については「番数が少なくて内容が悪かった気がした」と振り返った。

東前頭6枚目で臨んだ先場所は5連敗→5連勝→5連敗と明暗がクッキリ。初場所では番付を3枚下げて臨む。今年は東前頭10枚目の初場所でスタートし、翌場所には自己最高位の西前頭3枚目まで番付アップ。大きな波はなかった今年を「良いときも悪いときもあった。幕内に居られる、お相撲さんにはなったかなと」と、自己評価した。30歳を超えて上を目指すために「横綱照ノ富士関もケガして精神面もトレーニングも変わられていると思う。宇良もそうだけど、人のこと(良い面)を自分に生かして行ければ」と支度部屋で他の力士を「アップしている中で、ちょっとしたところを」(志摩ノ海)観察することもあるという。

婚約のお相手は、故先代井筒親方(元関脇逆鉾)の長女で、元宝塚歌劇団花組で娘役「天咲千華」として活動した福薗清香さん(34)。「すごい祝福の電話とか連絡をいただいて、周りが喜んでいただいて良かった」と反響の大きさに驚いた。福薗さんは現在、ヨガインストラクターとして活動しているが「ヨガは柔軟性と呼吸だと思う。相撲は体もそうだけど、精神面もありますし呼吸は大事。これから取り組みたい」と前向きに話す。「いろいろな人との出会いが自分を押し上げてくれると思う」とフィアンセからも力をもらいながら、遅咲きの花を咲かせる。