大相撲初場所(来年1月9日初日、東京・両国国技館)で関脇に返り咲いた隆の勝(27=常盤山)が30日、22年の目標に「大関昇進」を掲げた。今年の稽古納めとなったこの日は、都内の部屋で基礎運動などで汗を流した。来年1月2日まで部屋の稽古は休みだというが「休みは休みだけどちょっと体は動かします」と、年明けすぐに始まる初場所を意識して体は動かす。

今年は1月の初場所から3場所連続で関脇として奮闘したが、7月の名古屋場所からは平幕上位で奮闘。西前頭2枚目で臨んだ11月の九州場所で11勝を挙げ、関脇返り咲きを果たした。21年を振り返り「良くも悪くも勉強になった年。(前頭の)筆頭とか2枚目を行き来した時期があって、気持ちの持ち方とか『(上に)上がってやるぞ』という気持ちの強さを持てた」と精神的な成長を実感した。

その向上心そのままに、来年の目標を問われると「1つ上の番付。大関を狙います」ときっぱりと宣言。周囲からの期待の声も高まっているといい「やるしかないと思います」と覚悟を口にした。大関昇進の目安は「三役で3場所33勝」。そのためにも、初場所では「もちろん2桁勝ちたいですし、先場所よりも星を重ねられれば」と九州場所の11勝以上を狙う。