大関撃破で、大関への足固めを果たした。関脇御嶽海(29=出羽海)が、大関正代(30=時津風)を落ち着いた取り口で寄り切りで破り、2場所連続2ケタ勝利をマークした。2度も幕内優勝を飾り三役在位も28場所ながら、三役では自身初の2場所連続2ケタ勝利となった。

実力者としては意外なことだが、電話取材に応じた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「(2ケタ勝利は)大きい。期待が大きいからどうこう言われるけど実力があるということ。立派なもんですよ」と褒めた。初場所ここまでの相撲も「今場所は期待に応えている。(北勝富士に敗れた)昨日以外は内容もいい」と大関昇進への足固めを果たした実力者を高く評価した。

この日の正代戦も「二本差したけど突き落としとかを警戒して安全に行った。そこは集中している。ただ出るのではなく、考えながら取っている。冷静だ」と分析。トップを並走する照ノ富士と対戦するまで、星を落とさず相星決戦になるのが興行的には理想的だ。「(それまで)全部、勝って行ってたら盛り上がる」と同理事長も期待するとともに、最近の両者の対戦を思い起こすように「ここのところ一方的に(御嶽海が)寄り切られる相撲ばかりだから、いい相撲を見てみたい」と求めた。