関脇御嶽海(29=出羽海)が、3度目の幕内優勝に王手をかけた。

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平幕の宝富士(34=伊勢ケ浜)を落ち着いた相撲で、送り出しで勝利。2敗をキープした後、並んでいた横綱照ノ富士(30=伊勢ケ浜)がその3番後の結びの一番で、阿炎(27=錣山)に敗れ単独トップに浮上。千秋楽で照ノ富士を破れば、19年秋場所以来3度目の賜杯を抱くことになる。

兄弟子の援護射撃に出た宝富士だが、立ち合いの鋭い踏み込みで先手を取ると、左おっつけから右をのぞかせると徐々に押し込み、かいなを返すほどに深く差した。結び目付近をつかみ圧力をかけると、宝富士の体が回転するように後ろ向きに。そのまま背後を取って送り出した。

電話取材に応じた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「御嶽海はいい当たりをしたから流れが良かった。土俵際も落ち着いていた。慌てて出て行かないで、もう1度(さらに十分になるよう)立て直した」と、立ち合いの威力とその後の冷静さを評価。2度目の優勝をした時以来の12勝に「大関は1人が休場、1人が負け越す中、立派ですよ。プレッシャーがかかる中で力を出している」と場所を照ノ富士とともに引っ張った御嶽海の、救世主ぶりを褒めていた。

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