3大関撃破と快進撃を続けていた平幕の琴ノ若(24=佐渡ケ嶽)が、横綱の厚い壁にはね返された。右四つ、左上手も十分の横綱照ノ富士(30=伊勢ケ浜)に寄り切られ、初日からの連勝は「3」で止まった。

勝てば、85年名古屋場所の北尾(のち横綱双羽黒)以来となる、平幕力士による横綱・大関総なめとなる一番だったが、横綱相撲になすすべもなかった。報道陣の電話取材に応じた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は取組前、勝負のポイントとして琴ノ若が動けるかどうかを挙げて「照ノ富士からすれば両まわしを取って引きつけて(琴ノ若の)動きを止めたいところだろう。琴ノ若は動きを止めないことが大事」と指摘していた。同理事長の推測通り、横綱は右は差し、左上手はガッチリ引きつけて琴ノ若の動きを封じた。「(横綱は)右四つになってから(攻めが)厳しかった。前に出ながら(まわしを)取っていますからね。(琴ノ若を)動かすと手ごわい、というのがあったんだろう」と相撲を総評。2日目から3連勝と徐々にエンジンがかかってきた照ノ富士の動きを「ようやく場所に慣れてきた感じ」と今後に期待した。

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