“荒れる夏”の様相を呈していた場所も、4日目にして今場所初の横綱・大関陣安泰となった。協会トップの八角理事長(元横綱北勝海)は「4日目にしてね…。まだまだだね」と、これに満足せず上位陣が白星を伸ばすことに期待しつつ、大関陣の相撲を三者三様に評価した。

小結豊昇龍(22=立浪)の挑戦を、持ち前の押し相撲から、最後は左からの強烈な突きで泳がせ、そのまま突き落とした貴景勝(25=常盤山)の相撲は「(相手の)様子を見ながらで一歩間違えば…という相撲。自分のペースになかなか持って行けない」とトーンを下げつつ「本来の相撲ではないけど勝っていくことが大事。徐々にではあるけど勝っていけば。苦しんで勝つことも大事」と押し相撲の難しさを指摘しつつ、残りの土俵に期待した。

高安(32=田子ノ浦)を右からのすくい投げで崩し、最後は押し出し初日を出した正代(30=時津風)については「右が入ったことが大きい。左も早かった」と高安の押しに下がりながらも、右がスッと入り体を入れ替えたことを最大の勝因に挙げた。ただ貴景勝同様、こちらも本来の相撲ではないだけに「自分の流れで相撲を取りたいね」と前に出て圧力をかける正代らしい相撲に期待した。

星を2勝2敗の五分に戻した御嶽海(29=出羽海)は、四つ相撲で霧馬山(26=陸奥)に寄り立てられたが、最後は下がりながらも落ち着いて右から小手に振り、そのまま小手投げで軍配を受けた。霧馬山の攻めに「寄り方がまずかった。差し手(左)の方から頭をつけて寄れば良かったが、真っ直ぐに行ってしまった」と苦言を呈しながら、対応した御嶽海については「焦らずよく我慢した。(投げも)タイミングが良かった」と評価していた。

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