横綱照ノ富士が12勝3敗で3場所ぶり7度目の優勝を飾った。
3敗で並んでいた隆の勝が、佐田の海に敗れて後退。照ノ富士は結びで大関御嶽海を圧倒して寄り切った。先場所は右かかと、左膝の負傷で途中休場。復帰した今場所だが初日に黒星、大関陣も不振と荒れた場所となったが、終わってみれば横綱が責任を果たした。 大関貴景勝は大関正代を物言いがつく激しい相撲の末に突き落としで破り、千秋楽に勝ち越しを決めた。負ければ3大関が皆勤で負け越していた。現行のかど番制以降、初の屈辱は何とかまぬがれた。
千秋楽の取組の模様を写真で振り返ります。
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大関陣“最後のとりで”貴景勝千秋楽で勝ち越し8勝7敗 大関全員皆勤しての負け越し回避
幕内
千代大龍(8勝7敗) | ● | 寄り切り | ○ | 錦木(8勝7敗) |
☆錦木 前にどんどん攻めて寄りきれた。(今場所は)動き自体は悪くなかったけど、自分の良くない所も出た。(来場所に向け)腰が上がったり、脇が甘かったりするので、稽古でなおしていきたい。
★千代大龍 最後勝ちたかったけど、今場所を取り切って8勝7敗。1年ぶりの勝ち越しなんで、そこはうれしいです。
隠岐の海(9勝6敗) | ○ | 上手投げ | ● | 明生(8勝7敗) |
翠富士(9勝6敗) | ○ | 肩すかし | ● | 栃ノ心(8勝7敗) |
琴勝峰(6勝9敗) | ● | はたき込み | ○ | 碧山(10勝5敗) |
☆碧山 よく見ながら相撲を取ることができました。(今場所は)良かったところも、悪かったところもありましたけど、とりあえず勝ち越しできて良かったです。(来場所に向け)耐えられないものではないですが、両足に痛みがあります。しっかりケアしながら、準備したい。
★琴勝峰 もう1回しっかり鍛え直していかないとと思いました。今場所は上半身と下半身がバラバラで相撲をとっていた。そこを連動させていきたい。(弟の琴手計が序二段V)よく勝ったなと思います。
東龍(5勝10敗) | ● | 足取り | ○ | 照強(5勝10敗) |
輝(6勝9敗) | ○ | 突き出し | ● | 琴恵光(6勝9敗) |
宝富士(4勝11敗) | ○ | 寄り切り | ● | 荒篤山(2勝13敗) |
豊山(6勝9敗) | ● | 寄り切り | ○ | 翔猿(7勝8敗) |
☆翔猿 引かずに前に出られたので良かった。(今場所は)途中ちょっと気がゆるんじゃいましたけど、2番勝てて良かった。(来場所に向けて)自分の相撲が取れれば白星につながることが分かったので、上位にも食らいついていきたい。
★豊山 もうね、相撲が物語ってましたね。後ろに下がるとやられる。先場所と同じ、自分で首を絞めて厳しい相撲になった。不器用な人間なんで前に出るしかない。また来場所、頑張ります。
佐田の海(11勝4敗) | ○ | すくい投げ | ● | 隆の勝(11勝4敗) |
★隆の勝 (きょうは)もちろん緊張しましたし、自分らしい相撲が取れなかったのが一番悔しいです。(後半戦は)精神的に削られた相撲になってしまった。(今場所は)横綱、大関に勝てたので自信になります。同じ部屋にも大関(貴景勝)がいますし、稽古内容は間違ってないと確認できる場所になった。名古屋場所でリベンジしたい。
遠藤(7勝8敗) | ○ | 下手出し投げ | ● | 妙義龍(6勝9敗) |
一山本(8勝7敗) | ● | 突き出し | ○ | 玉鷲(9勝6敗) |
北勝富士(5勝10敗) | ○ | 寄り切り | ● | 王鵬(6勝9敗) |
★王鵬 当たって、距離を取られて、下に入られた。自分の自信のある形でいきたかったけど、うまくいかなかった。全然何もできなかった。(今場所は)上位の人たちと当たり、まだまだ足りないことがあると感じた。明日からまた頑張ります。
若元春(9勝6敗) | ● | 寄り切り | ○ | 琴ノ若(9勝6敗) |
☆琴ノ若 立ち合いから良い流れで攻めきれた。欲を言えば2桁勝ちたかったけど、この地位でこの白星(9勝)は良いと思う。上位に上がるにつれて圧力も強くなるけど、負けないように自分の技を磨いて来場所も頑張る。
高安(6勝9敗) | ○ | 上手投げ | ● | 千代翔馬(6勝9敗) |
志摩ノ海(7勝8敗) | ● | はたき込み | ○ | 大栄翔(11勝4敗) |
☆大栄翔 とりあえず15日間無事に終えられたのが一番大事だったので、ほっとした気持ちです。(優勝決定戦に臨む準備は)もちろん決定戦になったら、気合を入れていこうと思いました。11番勝てると、(大関取りに向けて状況が)変わってくると思っていた。11番勝てたことはとてもうれしい。横綱に勝てたことは自信になったし、後半ははたきが多くなりましたが、全体的に良い場所になりました。(5度目の殊勲賞について)評価していただけることはうれしいですし、自信にもなります。(今後に向けての課題は)先手、先手と先に攻めつつ、押しの威力を上げるため稽古していきます。
豊昇龍(8勝7敗) | ● | 上手ひねり | ○ | 霧馬山(10勝5敗) |
若隆景(9勝6敗) | ○ | 押し出し | ● | 阿炎(7勝8敗) |
貴景勝(8勝7敗) | ○ | 突き落とし | ● | 正代(5勝10敗) |
照ノ富士(12勝3敗) | ○ | 寄り切り | ● | 御嶽海(6勝9敗) |