幕下は東幕下23枚目の玉正鳳(29=片男波)がただ1人の7戦全勝で優勝を飾った。勝利を収めると両拳を握るようなしぐさで喜びを表現し、自身初めての各段優勝を祝った。「うれしいですね」と喜びをかみしめた。

6戦全勝同士の七番相撲で、西幕下41枚目の峰刃(23=錣山)に鮮やかなはたき込みを決めた。「結構緊張しました。とりあえず(相手を)つかんで取ろうと思って、引いたらいけるんじゃないか」と狙い通りの攻めを見せた。

師匠の片男波親方(元関脇玉春日)や部屋頭で小結の玉鷲(38=片男波)からの助言を生かした。「毎日稽古で教えてもらって、とりあえず気を抜かないようにとか、普段の心とかですかね」。信頼する2人からもらった言葉が力に変え、五番相撲で大関経験者の朝乃山を破るなど勢いに乗った。

来年への期待が膨らむ。「(来年は)前に出る相撲をやって、関取を目指したい」と力強く意気込み述べた。

◆東23枚目 本名・エルデンビィールグ・エンクマンライ。モンゴル・ウランバートル市出身。11年秋場所初土俵。189センチ、119キロ。得意は右四つ、寄り、投げ。