日本相撲協会は25日、東京・両国国技館で大相撲春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議を開き、十両昇進力士4人を発表した。

新十両は玉正鳳(29=片男波)、落合(19=宮城野)の2人。また、友風(28=二所ノ関)はちょうど3年ぶり、徳勝龍(36=木瀬)は2場所ぶりの復帰となる再十両を果たした。

さきの初場所で東幕下筆頭の玉正鳳は4勝3敗、幕下15枚目格付け出しの落合は7戦全勝優勝の成績を収めた。また東幕下2枚目の友風は3連敗からの4連勝で4勝3敗、西幕下2枚目の徳勝龍も4勝3敗だった。

モンゴル出身の玉正鳳は、11年秋場所の初土俵から13年目でのスロー昇進を果たした。部屋の閉鎖などもあり高島、春日山、追手風、中川、現在の片男波と5部屋を渡り歩いた苦労人。実姉が関取最年長の玉鷲(38)の夫人で、玉鷲は義兄にあたる。その玉鷲の付け人も務めており“義兄弟関取”の誕生となった。初場所では勝ち越しに王手をかけてから連敗。最後の7番相撲で十両照強を破り、関取の座をものにした。

落合は鳥取城北高2、3年時に高校横綱となり、卒業後には全日本実業団選手権を制し、さきの初場所で初土俵。幕下15枚目格付け出しで7戦全勝優勝を果たし、史上初の所要1場所での十両昇進を果たした。

友風は日体大から尾車部屋に入門し17年夏場所で初土俵。序ノ口、三段目で優勝するなど、序ノ口から所要8場所で新十両昇進を果たした。その後も順調に出世し、19年秋場所で自己最高位の西前頭3枚目に。史上最速を含む金星2個に殊勲賞も獲得するなど、三役昇進は目前だったが翌九州場所で右膝に重傷を負った。再起不能とさえささやかれたが、6場所全休で4度の手術を乗り越え、序二段から21年春場所で復帰。尾車部屋閉鎖に伴い、元横綱稀勢の里が師匠を務める二所ノ関部屋に転属して関取の座を再びつかんだ。

徳勝龍は09年初場所で初土俵。11年九州場所で新十両、13年名古屋場所で新入幕。15年夏場所で当時の自己最高位(西前頭4枚目)に上がった。その後は十両を往復する時間が過ぎたが、20年初場所では西前頭17枚目の幕尻で幕内優勝(14勝1敗)を果たした。昨年11月の九州場所では、十両の土俵で幕下朝乃山と対戦。十両の土俵では史上初の「幕内優勝経験者同士の対決」で敗れていた。