新入幕で東前頭15枚目の北青鵬(21=宮城野)が、この日も勝って無傷の4連勝。2ケタ10勝で有力とされる敢闘賞受賞はおろか、優勝争いに参戦しようかという勢いだ。

腰の重い水戸龍(28=錦戸)を相手に右四つに組みと止めると、一気には出られないとみるや、間を置いて相手の上手を切り、万全の体勢で危なげなく寄り切った。前日も高い評価の言葉を語った日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は、この日も報道陣のリモート取材に応じ「落ち着いていたんじゃないですか。前は腰高だったような気がするが、腰が下りるようになった」と、204センチの長身ながら下半身の安定ぶりを評価した。

西前頭7枚目の高安(33=田子ノ浦)も、何とか回り込もうとする琴勝峰(23=佐渡ケ嶽)を、常に正面に置いて突き放し、最後は突き出しで快勝。4連勝と星を伸ばしたベテランに、八角理事長は「前に出る圧力がある。いいんじゃないですかね」。昨年は3度目も優勝争いに絡みながら、悲願の初優勝を逃し続けた高安だけに「最近は毎場所のように(チャンスが)あるのは、それだけ力があるということ」と実力者の存在を認めた。幕内では、この2人の他に小結大栄翔(29=追手風)西前頭5枚目の翠富士(26=伊勢ケ浜)同10枚目の錦富士(26=同)を合わせた5人が無傷の4連勝とした。