逸ノ城(29=湊)が、新十両だった14年夏場所以来、2度目の十両優勝に王手をかけた。

関取衆で最重量の219キロの自身に対し、相手の炎鵬は関取衆で最軽量の102キロ。117キロもの体重差があったが、距離を取られて見合う場面や、逆に中に入られてヒヤリとさせられる場面も。途中からは組みつかれて長い相撲となったが、肩越しに両上手をつかみ、最後は投げ捨てるようにして上手投げ。13勝1敗とした。朝乃山も勝って12勝2敗と1差は変わらず、優勝は千秋楽に持ち越しとなった。

取組後は「慌てずに自分の相撲を取りました。上手さえ取れれば、いいと思っていました」と、涼しい表情で話した。自身の3番後に、優勝を争う朝乃山の取組があり、リモート取材に対応したのが自身の取組直後。朝乃山の取組が行われる前に取材に応じたが「残り一番ある。それも勝って、気持ち良く終わりたいですね」と、十両優勝よりも14勝目への意欲にあふれていた。