初日から白星を並べていた再入幕の朝乃山(29=高砂)に、204センチの北青鵬(21=宮城野)が待ったをかけた。

奇襲ともいえる立ち合い、左への変化で主導権を握り、右からの豪快な下手投げで6勝目。朝乃山に今場所初黒星をつけた。

スケールの大きい、規格外の相撲に、報道陣のリモート取材に応じた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)も対戦相手の心情をくみ取って語った。「これは(対戦する)全員に言えることだけど、やり慣れていないから引きつけられない。まわしが高いからね。今後はそのあたりでしょう」と対策の必要性を説いた。

さらに、理事長自身の現役時代のころを振り返るように「これは稽古しないと分からないもの。小錦や曙なんかもそうだった。感覚が違うから難しい」と続けた。北青鵬については「堂々としたもの。右を取ると強い」と現状を分析しつつ「曙みたいに突っ張りを覚えて攻める相撲になれば、もっと強くなる。そういう相撲を目指したらいい」と理想の取り口にも言及した。

大相撲夏場所全取組結果