今場所前に部屋での暴力被害を訴えていた西三段目90枚目の安西(21=陸奥)が、北勝伊に寄り倒しで敗れて4敗目を喫した。

負け越しが決まり、「思い切っていこうと思ったのに、詰めの甘さが出た」と肩を落とした。

もろ差しになって押し込むところまではいったが、攻めきれなかった。土俵際で粘られ、立て直した相手の寄りに食らいつけなかった。

2連勝から一転して、4連敗。「立ち合いからの流れやメンタル面とか。連敗をしても引きずらないようにしたい」と課題を口にした。

同部屋の大関とりの関脇霧馬山の付け人を務めている。10日目にして幕内自己最速の勝ち越しを決めた兄弟子について「比べるのもおこがましいですが、動きが洗練されています」と、その差を痛感していた。

安西は既に引退した元兄弟子の暴力を場所前に告発。今場所こそは何としても成績を残さなくてはと強い気持ちを持っていただけに、「自分が情けなくなる」と失望感が強い。

残り1番。しっかり白星で終えて、来場所につなげたい。