日本相撲協会は31日、東京・両国国技館で大相撲名古屋場所(7月9日初日、ドルフィンズアリーナ)の番付編成会議と臨時理事会を開催し、関脇霧馬山(27=陸奥)の大関昇進を全会一致で承認した。

東京・墨田区の陸奥海部屋で昇進伝達式に臨んだ霧馬山は、協会から送られた使者から昇進が決まったことを伝えられると「大関の名を汚さぬよう、今まで以上に稽古して頑張ります」と口上を述べた。また、しこ名を師匠の陸奥親方(元大関)の現役時代のしこ名「霧島」に改名すると発表した。

過去の大関昇進伝達式での口上では、貴ノ花(後の横綱貴乃花)の「不撓(ふとう)不屈」、若ノ花(後の横綱3代目若乃花)の「一意専心」、さらに琴奨菊の「万里一空」や正代の「至誠一貫」など、四字熟語も、用いられることがあった。

【過去の大関昇進伝達式での主な口上】

・霧島「稽古に精進し、大関の名を汚さぬよう一生懸命頑張ります」(1990年春場所後)

・曙「大関の地位を汚さぬよう稽古に精進致します」(92年夏場所後)

・貴ノ花「不撓不屈の精神で、相撲道に精進致します」(93年初場所後)

・若ノ花「一意専心の気持ちを忘れず、相撲道に精進致します」(93年名古屋場所後)

・武蔵丸「日本の心を持って相撲道に精進致します」(94年初場所後)

・出島「力の武士(もののふ)を目指し、精進、努力致します」(99年名古屋場所後)

・武双山「大関として常に正々堂々、相撲道に徹します」(2000年春場所後)

・魁皇「大関の地位を汚さぬよう稽古に精進します」(00年名古屋場所後)

・朝青龍「大関の名に恥じぬよう、一生懸命頑張ります」(02年名古屋場所後)

・白鵬「大関の地位を汚さぬように、全身全霊を懸けて努力します」(06年春場所後)

・琴奨菊「大関の地位を汚さぬよう万理一空の境地を求めて、日々、努力精進致します」(11年秋場所後)

・稀勢の里「大関の名を汚さぬよう、精進致します」(11年九州場所後)

・鶴竜「お客さまに喜んでもらえるような相撲が取れるよう努力します」(12年春場所後)

・照ノ富士「今後も心技体の充実に努め、さらに上を目指して精進します」(15年夏場所後)

・貴景勝「武士道精神を重んじ、感謝の気持ちと思いやりを忘れず相撲道に精進して参ります」(19年春場所後)

・朝乃山「相撲を愛し、力士として正義を全うし、一生懸命努力します」(20年春場所後)

・正代「至誠一貫の精神で相撲道にまい進してまいります」(20年秋場所後)

・御嶽海「感謝の気持ちを大切にし、自分の持ち味を生かし、相撲道にまい進してまいります」(22年初場所後)