新十両の大の里(23=二所ノ関)が、再び十両優勝争いの先頭に並び、千秋楽を迎えることになった。

立ち合いで東白龍を突き放すと、左1本で押し、そのまま腕を伸ばして土俵下まで押し倒した。12勝2敗とすると、その後の取組で1敗だった一山本が敗れて2敗に後退。12日目に2敗目を喫してから、一山本を1差で追っていた大の里が、再度トップに並んだ。2人に続くのは4敗の友風だけに、十両優勝は大の里と一山本に絞られた。

取組後は「いい相撲だったかなと思う」と、納得の表情で振り返った。帰り支度の最中だったが、一山本が敗れたことは支度部屋内のテレビで確認したというが「あまり気にせんと、明日で15日間が終わるので、明日の対戦相手のことだけを考えたい」と、無欲を強調した。

同部屋の兄弟子、友風が10勝目を挙げ、来場所は返り入幕が濃厚となった。「大学(日体大~の先輩でもあるので、相撲界を教えてもらっている。お手本となる先輩」と、感謝の言葉を並べた。それだけに「1日でも早く、上で相撲を取れるように、場所が終わったら稽古をつけてもらいたい」と語り、友風と一緒に幕内力士として土俵に立ちたい思いをのぞかせていた。