大相撲の立行司、41代式守伊之助(63=高田川)が、12月25日付で木村庄之助に昇進する気構えを示した。30日、東京・両国国技館で行われた「隠岐の海引退君ケ浜襲名披露大相撲」で結びの一番を裁くなど職務をまっとう。来年初場所の番付発表から38代庄之助への昇格が28日に発表され「まだ内定ですから。なってみないと分かりませんが、トップであることは間違いありません。後輩にいい見本を見せられるような行動をしていきたい」と心境を口にした。

28日の理事会後、師匠の高田川親方(元関脇安芸乃島)を通じて連絡を受け、激励されたという。「まだ内定ですが、メールも何十件も来ました」と行司の最高位への周囲の期待も感じた様子。「土俵に行くまではいろんなことを考えます。土俵に下に座った瞬間から、そこは自分の庭みたいな感じになります。緊張感は、幕下や十両のころからと変わりません」。本場所中は日々、重圧と闘いながら、土俵を務めている。

木村庄之助は、37代が2015年春場所で定年退職後、8年半以上不在。現在の伊之助が38代庄之助に昇進することで、来年1月の初場所から約9年ぶりに庄之助が復活する。伊之助は来年9月が65歳の定年となるため、最高位の庄之助としては在位5場所になる。

また、同じく12月25日付で幕内格から三役格に昇格する行司の木村寿之介(56=大島)は「このタイミング(での昇格)とは思ってもいませんでした。上げていただけて、身が引き締まります」とコメントした。