大相撲の新大関琴ノ若(26=佐渡ケ嶽)が13日、さいたま市の母校埼玉栄中、高で行われた「大関昇進報告会」に出席し、集まった在校生ら約2200人から祝福された。壇上で「栄中学、高校の6年間で培った気持ちを胸に、上を目指して努力してまいりますので、ぜひ応援よろしくお願いします」とあいさつすると、盛大な拍手が送られた。

当初は最寄りのJR西大宮駅周辺からのパレードも計画されていたが、元日の能登半島地震の被災者への配慮から実施されなかった。高校3年生や一部の高校1年生は不在ながら、登校している生徒にとっては「4限」にあたる授業として行われた。

それだけに、報告会後に会見した琴ノ若は、相撲部に限らず、全ての後輩へのメッセージを求められると力説した。「部活動でもクラスでも同じだと思いますけど、先生の言うことをしっかり聞いて、やっていって、最初はできないかもしれないですけど、体現できていくものが成果として出てくると思う。自分は大関に上がりましたけど、まだ上があります。上を目指していくことがすごく大切だと思うので、目標をしっかりと自分で立てて、その目標に向かって頑張ってほしいなと思います」。大関昇進に満足することなく、横綱昇進を目指している自身になぞって、各分野での活躍を期待していた。

自身が在校生だった時に、OBの豪栄道(現武隈親方)が大関に昇進した。母校に凱旋(がいせん)した姿は「本当にかっこいいと思ったし『こういうふうに帰ってきたい』と、あこがれになった」という。

埼玉栄高OBとしては、豪栄道と貴景勝が大関に昇進。1月の初場所は幕内力士42人のうち、実に10人が埼玉栄高OBという一大勢力だが、横綱はまだ輩出していない。琴ノ若は「もちろん、これから目指さないといけないけど(先輩後輩)全員で引き上げ合って、幕内上位を埼玉栄出身でたくさん(占めたい)。土俵入りでも(番付上位の)最後の方に(埼玉栄高から贈呈された)化粧まわしが並ぶというのを、みんなで頑張っていきたい」と、切磋琢磨(せっさたくま)しながら目指していく決意だ。相撲部の山田道紀監督は「まずはけがをしない体づくりを心がけてほしい。教え子の中から1人でも横綱になってほしい。もちろん貴景勝も大栄翔もいる。競争だから相乗効果で。今までは追う立場。これから追われる立場になる。常に緊張感を持ってやってほしい」と語った。報告会の会場や関係者からは、横綱昇進を期待する雰囲気が漂い始めた。