子どもたちは、プロ野球選手になりたい、サッカー選手になりたいという。カッコいいのである。子どもたちは、収入に魅力を覚えているのではなく、夢を売る仕事だと感じているのだ。夢を売る職業は、芸能人等を含めて高い収入を得ることができる。

昨日まで学生だった野球選手が、ドラフト1位で指名を受けるや契約金1億5000万円、年俸1500万円なり。どの高名な教授でも、この学生の稼ぎに負けてしまう。夢を売る職業に就いた証し。教授の収入は、大相撲の十両力士並み。学生力士がプロ入りして、1年で十両昇格。大学教授と同じ稼ぎだ。

国会議員も経験したが、年収は幕内力士並みで三役力士に及ばない。しかも多くの秘書を選挙区で雇用するため台所は火の車。マスコミは高収入を得ているかに報じるが、支出については報じない。しかも年中無休、収入のことを考えれば、政治家はいい仕事ではない。あくまでも国民への奉仕だ。

この国は、資格、免許で職業を決める。無資格で就ける仕事は、大臣、国会議員、大学教授、会社社長だ。小中高校の先生は教員免許が必要だが、大学の先生は不要である。だが、研究業績、著書、社会的貢献等が求められる。一般的には修士、博士の学位が必要だ。

プロ野球選手の年俸は、この国にあっては別格だが、競争社会で生き残りが大変である。平均約6年で戦力外、クビ。このリスクにケガもある。大記録を作る選手は、たったの一握りで超エリート。厳しい社会であろう。

私はさまざまな職業を体験したが一番性格に合っていたのは大学教授。まず自由があって出講日と教授会の日以外は休み。好きな研究をしたり執筆をしたりできる。しかも研究費や図書費等も支給される。ところが少子化で定員を割る大学多数あり。危ない大学も増加中、給料カットも当然になってきた。

グローバル化され、海外で活躍される人も選手も多い。大銀杏(おおいちょう)の十両力士並みの収入があればいいが、まず健康であることだ。