関東女子ラグビー大会決勝トーナメント最終日が2月7日、熊谷で行われ、3位決定戦に臨んだ昨年のチャンピオン流通経済大グレースは、日体大に12-36で敗れた。今季最後の試合で、グレースを支えた2人、NO8の小林ちひろ(29)とFB寺内美樹(26)が現役を引退した。

試合後の2人は、晴れやかだった。「このチームに10年いたんです」と話す小林は「高校時代はソフトテニスをやってました。大学で井上ヘッドコーチに『ラグビーやらないか』と誘われて。2年生の19歳から始めたんです。25歳か26歳の時、W杯にも出ました」。寺内も「高校までバスケットボールで、ここまでラグビーが出来るようになるとは思っていなくて。最後の試合は悔いなく、楽しい試合ができました」と白い歯を見せた。

昨年の日本一が大きな区切りだった。小林は「グレース創設からの目標が達成された時、自分が持っているものを全部、後輩に伝えてから引退しようと。それにはあと1年かな」と寺内とも話し合ったという。小林は「長いようであっという間の10年でした。やりきりました。10年。楽しかった」。試合は4位だったが、2人並んだ笑顔は間違いなく日本一だった。

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