AKB48川栄李奈(20)が26日、さいたま市のさいたまスーパーアリーナで行われた単独コンサート「AKB48春の単独コンサート~ジキソー未だ修業中!~」で、グループ卒業を発表した。アンコールで、茅野しのぶAKB48グループ総支配人がサプライズで登壇し、春の人事を発表。新たな兼任や、新潟に新設されるNGT48への移籍メンバーが発表される中、最後に「川栄李奈、卒業」とアナウンスされ、約2万4000人が詰め掛けた場内が騒然となった。

 発表を涙ながらに聞いた川栄は、グループ総監督の高橋みなみ(23)に促されながら、理由を説明した。昨年5月、岩手県での握手会で起きた襲撃事件以来、1度も握手会に参加できなかったことが、心の傷として残っているという。「去年の事件があって、握手会に出られなくなった。AKB48は握手会を大事にしているけど、握手会には出れないし、これからも出られることはない。みんなは『気にしなくていいよ』と言ってくれるけど、自分ではすごく気にしてしまった」。長く考えた上での決断に、ファンからは「りっちゃん、頑張って!」と声援が送られた。

 一方で、卒業後の夢も明かした。「私はお芝居をすることがすごく好き。ドラマに出させてもらって、刺激を受けた。AKB48じゃなかったら通用しないし、演技も下手だから、一から勉強して、自分の夢を追いかけたいと思った。以上です。ありがとうございまーっす!」。最後はいつも川栄らしく軽い口調でまとめると、高橋は「ノリで乗り切るな~」とジョークで返答。それでも20歳という若さでの決断に、「長くいる先輩からすると、『川栄、早いよ』と思う」と本音を明かしていた。