NGT48が10日、新潟・万代のラブラ2内にこの日グランドオープンしたNGT48劇場で、初日公演を行った。キャプテン北原里英(24)とAKB48兼任の柏木由紀(24)にとっては、初の劇場オープン初日を経験。2人は、感激の涙を流した。

 北原にとっては8年目。柏木にとっては10年目の新たな“デビュー日”だった。最年少の小熊倫実(13)とは11歳違い。05年12月にAKB48劇場が産声を上げた時に上演された「PARTYが始まるよ」公演を、若いメンバーと必死になって歌い踊った。初日の舞台に感激し涙するメンバーを見て、まるで娘の成長を見守るように涙を流した。

 北原は「8年目にして、フレッシュな気持ちで初日を迎えるとは思っていなかった。こんなきれいな劇場の床を最初に汚すのが自分たちなのは、本当にうれしい」。柏木も「まだ劇場ができていない時にプライベートで来て、まだ壁が真っ白だった。ここまでメンバーの1人1人の頑張る顔であったり、初日を迎える姿を近くで見られたことはうれしく思います」と感慨深げに話した。

 NGT48は、AKB48の結成10年目に誕生。グループ結成から、前SKE48劇場支配人の今村悦朗氏(56)をはじめ北原、柏木と経験者が集って、一からグループ作りに携わってきた。周囲の期待も高まり、プレッシャーを感じることもあったが、経験豊富な2人の存在は、若いメンバーをさらに大きくしていた。

 北原は昨年11月末、初日メンバーの発表に立ち会った。選ばれずに泣きじゃくるメンバーに、自身の選抜落ちの経験も交えて「48グループは、半年で状況も変わる。まだ逆転できる」と声を掛けた。悔し涙を流した研究生も、次のチャンスに向けて気持ちを切り替えている。柏木もセンターポジションに立ち、悩みを抱えていた加藤美南(16)にLINEで「オーディションの時からいいと思っていて、かとみながセンターになれて、私は良かったと思う。一緒に頑張ろうね」と相談に乗った。加藤は、得意の側宙を披露するなど堂々とセンターに立った。

 念願の劇場初日を迎え、北原は次の目標として「他の姉妹グループのように、CDデビューしたい」と話した。この日、複数のレコード関係者が観覧に訪れ、熱視線を送っていた。新潟から全国へ。劇場で経験を積んで、大きく羽ばたく日も近そうだ。【大友陽平】