HKT48出身ながら、AKB48のソロセンターも務めた宮脇咲良(18)が、どこまで順位を上げてくるのか。今年のAKB48選抜総選挙の見どころの1つだ。3月に大先輩の前田敦子(24)大島優子(27)を従えてセンターに立った新エースは、静かに燃えている。 

 宮脇は少しモジモジしながら答えた。「これまで目標は選抜入りとか神セブンと言ってきましたが、今年は『上』としか言いません。そろそろ(具体的に)言えない順位に入ってきたので」と照れ笑いした。

 以前はセンターに抜てきされたり、1年半前にAKB48連続ドラマ「マジすか学園4」の主役に選ばれても、自信がなく、ただただ弱気だった。それでも昨年1年間を48グループの先頭で走り続けたことで「いい意味で自信を持てるようになりました」という。自覚と覚悟が勝るようになり、3月9日に発売されたAKB48のシングル「君はメロディー」では、特別参加した卒業生の前田と大島を両脇に従えて、堂々とセンターに立った。

 MV撮影で2人に挟まれて歌唱シーンを撮り続けると、テークごとに存在感が増し、関係者を驚かせた。過去の総選挙を沸かせた両巨頭からAKB48の顔としてのオーラを伝授された。

 4月に卒業した高橋みなみ(25)に「未来を託す」と言われた。「若手と言われるメンバーが上に行かなきゃいけない。私はその先頭にいたい。個人だけの総選挙じゃない。みんなで上に上がらないといけない。このままじゃAKB48グループが終わっちゃう。もっと覚悟を持たなきゃ」。新エースは、静かなる決意で臨む。

 ◆宮脇咲良(みやわき・さくら)1998年(平10)3月19日、鹿児島県生まれ。愛称「さくら」。11年にHKT48の1期生オーディション合格。14年2月にAKB48と兼任開始。14年11月「希望的リフレイン」でAKB48初センター、HKT48も15年4月「12秒」でシングル初センター。総選挙は第4回から47→26→11→7位。血液型A。