NGT48が、約8カ月ぶりに“ホーム”NGT48劇場にファンを迎えた。コロナ禍で、同劇場での有観客公演は2月24日以来、見送られていた。ステージと客席の間に透明のシートが設置されるなど、感染対策を講じた上での開催も、ファンに直接笑顔を届けた。11日の再開初日は、本間日陽(19)のソロ公演と、元1期研究生のユニット「十人十色」公演の2部構成で行われた。【大友陽平】

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約8カ月ぶりに、ファンがホームに帰ってきた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2月26日以降、有観客での公演は見合わせており、同劇場の使用は無観客での配信やイベントに限られてきた。

劇場公演再開にあたっては、さまざまな感染対策を講じた。来場できるのは、新潟県内在住者のみ。定員295人の中、約3割の95人を上限として、1席ずつ間隔を空ける形がとられた。飛沫(ひまつ)対策で、ステージと客席の間に透明のシートが設置され、ファンもコールや声援が禁止されるなど“新たな様式”が求められたが、ペンライトや拍手で声援を送った。

再開初日の公演は、2部構成で行われた。先陣を切ったのは、本間だ。これまで行っていたソロ公演「その先を照らすもの」をアレンジ。新たに「虫のバラード」と最新シングルに収録の「絶望の後で」を組み込んだ。本間は「再開に向けて『私は何を皆さんに届けたらいいんだろう』と考える中で、私も何か新しい挑戦をしようと決心して入れました。これから公演を重ねていく中で、本間日陽としてもレベルアップもしていきたい」と意図を明かした。

会場の換気も行い、続いて登場したのは、角ゆりあ(20)日下部愛菜(18)清司麗菜(19)中村歩加(22)奈良未遥(22)西村菜那子(23)によるユニット「十人十色」だ。奈良は「6人のやりとりを皆さんも一緒になって楽しんでいただければ」と話す通り、「下の名で呼べたのは…」など楽曲のパフォーマンスのみならず、ゲームやダンスチャレンジなどの企画コーナーを盛り込んで、ファンを楽しませた。

初めての試みだったが、久しぶりに劇場に訪れたファンに笑顔を届けた。清司は「ステージに出た瞬間から、みなさんが喜んでくださっているのは、マスクをしていても目の表情で伝わりました。大きな拍手も頼もしかったです」。奈良も「客席の中に喜んで泣いてくださる方も見つけました。皆さんからの大きな声援をいただけること、そんな当たり前のことが、どれだけありがたいことだったかを知ることができました」と感謝した。

本間は「あらためてこの劇場が私たちのホームなんだと実感することができたステージでした。以前のようにコールや声援をいただけない寂しさもありましたが、これからメンバーやスタッフさんと相談しながら、そして、お客様と一緒に新しい劇場公演の形やあり方を見つけていければと思います」と話した。

今後も同劇場では、出演人数も6人程度までと制限しながら、有観客での公演を開催していく。