東日本大震災発生から10年がたった11日、AKB48がYouTubeで「東日本大震災復興支援配信~誰かのためにプロジェクト2021~」を行った。

AKB48グループでは、「誰かのためにプロジェクト」として、11年5月に岩手・大槌町と山田町を訪れて以来、これまで通算76回、岩手、宮城、福島などの被災地を訪問。10年でメンバー162人、延べ712人が参加した。

第1回の訪問に参加した柏木由紀(29)は「いろいろな出会いがありましたが、1番覚えているのは1回目の時。震災から2カ月でAKBとしても、1人の人間としても何をしていいのか分からない時で、『行くのが正解なのか?』と思いながら行った。でも来てくださった皆さんが温かく、むしろ熱いくらいの熱量で迎えてくれました。そしてまた必ず来てとみんなが言ってくれた。この活動ができてよかったと思いましたし、続けていくべきだと1回目から思いました」。

宮城出身で、被災地訪問でAKBを見たことをきっかけに、14年にグループに加入した佐藤朱(24)は「当時中2で、学校で被災しました。余震が続く中、一晩学校で過ごしたり、避難所生活もありました。その中でAKBが被災地訪問に来てくれて、ふさぎこんでいた心から、楽しいという気持ちがたくさんわいていきました」と振り返った。

この日の配信では、SKE48、NMB48、HKT48、NGT48、STU48の国内の姉妹グループのメンバーともリモートでつなぎ、

復興支援ソング「掌が語ること」も披露した。

グループ総監督の向井地美音(23)は「私たちAKB48グループは誰かのためにできることを探しながら、引き続き全力で行っていきたいと思います。今から10年前に起こったことを風化させることなく、これからも支援活動を続けて参ります」と今後の活動継続を誓った。

◆「誰かのためにプロジェクト」 東日本大震災発生当日にAKB48グループが発足させた支援プロジェクト。同年5月22日、岩手・大槌町と山田町を大島優子、篠田麻里子、柏木由紀、指原莉乃、松井玲奈、山本彩の6人が初訪問。その後は定期的にメンバーが被災地を訪れてライブなどを行い、岩手、宮城、福島の被災地を中心に、通算76回訪問。14年10月に中越地震から10年を迎えた新潟・小千谷市、16年11月に熊本、19年には豪雨被害にあった岡山・矢掛町や宮城・丸森町など、自然災害が発-生した際にも活動をしている。