AKB48グループは11日、YouTubeで「東日本大震災復興支援配信~誰かのためにプロジェクト2021~」を行った。

同グループは11年3月11日の震災発生当日に「誰かのためにプロジェクト」を立ち上げた。同年5月22日に岩手・大槌町と山田町を訪れてから、通算76回にわたって岩手、宮城、福島などの被災地を訪問し、メンバー162人、のべ712人が参加。この日の配信では、これまでの活動を映像で振り返ったほか、国内6グループのメンバー187人をリモートでつなぎ、午後2時46分に黙とうし、復興支援ソング「掌が語ること」を歌った。

第1回の訪問に参加した柏木由紀(29)は「一番覚えているのは1回目。震災から2カ月で、AKBとして、1人の人間としても何をしていいのか分からない時だったけれど、皆さんが温かく迎えてくれた。『また必ず来て』と言ってくれて、続けていくべきだと思いました」。

被災地訪問で会ったことをきっかけに、グループに加入したメンバーも数多くいる。そのうちの1人、宮城出身の佐藤朱(24)は「避難所生活も経験しました。AKBが来てくれて、ふさぎこんでいた心から、楽しいという気持ちが湧いてきました」。

AKB48はこの日夜、東京・秋葉原のAKB48劇場で「東日本大震災復興支援特別公演」も実施。昨年からは、コロナ禍で現地への訪問は実現できていないが、グループ総監督の向井地美音(23)は「10年前に起こったことを風化させることなく、これからも支援活動を続けて参ります」と活動継続を誓った。【大友陽平】