岩手県滝沢市のイベント会場でアイドルグループ「AKB48」メンバーの川栄李奈(19)ら3人が切りつけられた殺人未遂事件で、現行犯逮捕された青森県十和田市の無職梅田悟容疑者(24)が「最近イライラしていた」と供述していることが27日、岩手県警への取材で分かった。

 「AKBのCDを買った」と話していることも判明。これまでに「人の集まるところで人を殺そうと思ってやった。誰でもよかった」とも供述しており、県警は、不特定多数を対象に襲撃を計画する中で、AKBのイベント会場に向かった可能性もあるとみて、詳しく調べている。

 県警によると、切りつけるのに使ったのこぎりについて「家から持ってきた。会場には、折りたたんで手提げ袋に入れて持ち込んだ」と供述しているという。のこぎりは全長約50センチ、刃渡り約20センチで二つ折りにできる構造。手提げ袋は縦約40センチ、横約45センチで、折りたたんだのこぎりが入る大きさとみられる。

 握手会場となったテント内では、入り口に近い川栄、メンバーの入山杏奈(18)の順に襲われ、2人を守ろうとした20代の男性スタッフも切りつけられた。テント内には当時、けがをした男性を含め3人のスタッフがいたという。

 事件は25日午後4時55分ごろ発生。川栄と入山は右手を骨折する重傷、男性スタッフも左手にけがをした。