<第4回AKB48選抜総選挙>◇6日◇東京・日本武道館

 昨年9位だったAKB48指原莉乃(19)が6万7339票を獲得し4位となり、大きくジャンプアップした。「ヘタレキャラ」を確立しただけでなく、ドラマ初主演やCDソロデビューなど、確実にファンの期待に応えた1年だった。

 さしこのジャンプアップが止まらない。指原は見事4位となり、「神7」の仲間入りを果たした。第1回総選挙からの順位を振り返ると、27位→19位→9位→4位と毎年、大幅に躍進。4回の総選挙でいずれもランクインし、なおかつ毎回順位を上げた唯一のメンバーになった。

 5位篠田麻里子から「つぶすつもりで来てください」という後輩へのげきを受け、壇上では「(篠田)麻里子さまの話を聞いて、私はもう、弱音を吐かないと決めました」と宣言した。昨年10月にフジテレビ系「笑っていいとも!」(月~金曜正午)のレギュラーになり、今年1月に初のソロフォトブックを発売、日本テレビ系「ミューズの鏡」(土曜深夜2時10分)でドラマ初主演、5月には「それでも好きだよ」でCDソロデビューまで果たした。激動の1年を経て、一皮むけた姿を見せた。

 総選挙の順位とともに、急激にステップアップを続けている。そんな指原の成長した姿に、刺激を受けているメンバーは多い。指原と同期の元AKB48・5期生で、元SDN48の小原春香(24)は「さっしーは初めのころ、マネジャーさんに『肩をはれ!

 背筋を伸ばせ、猫背になってるぞ!』と言われ続けてました。そんなさっしーが大舞台で1人で歌っているのを見て、感動しちゃいました。私も、頑張らなきゃなって」と話す。

 指原は最後に「『指原でも4位になれるんだから』というのを勇気にしてくれる人が1人でもいるなら、もっともっと頑張らなきゃと思いました。私は絶対にもう、弱音を…なるべく…はきません」と笑いを誘った。ヘタレらしいコメントの中にも、自分の役目を自覚した様子が感じられた。

 希代のヘタレアイドルさしこは、自らの成長によって、人びとに勇気を与え続けていく。【横山慧】