<第4回AKB48選抜総選挙>◇6日◇東京・日本武道館

 昨年4位だった篠田麻里子(26)は5位と、1つ順位を落とした。だが、篠田は「席を譲らないと上に上がれないメンバーはAKB48では勝てないと思います」と世代交代への徹底抗戦を宣言した。

 「世代交代」がテーマにもなった今回の総選挙。5位となった篠田が珍しく感情を前面に押しだした。昨年から1つ順位を落とし、「私もびっくりして少し悔しいです」。涙もなく、厳しい表情で言った。その強い気持ちに、会場も静まり返る。AKB48グループ最年長。若い世代の躍進が予想され、盛り上がった開票発表。今、言うしかない、という強い決意を感じさせる表情で、237人全員に向けた強いメッセージを口にした。

 篠田

 後輩に席を譲るという方もいるかもしれません。ですが、私は、席を譲らないと上に上がれないメンバーはAKB48では勝てないと思います。

 人気を、数字と順位で決定付けられる総選挙についても、「私は、嫌いじゃない。成長させてくれるから。私は皆さんと作り上げるAKB48が大好きなんです」とはっきりと話した。

 今年も、多少の入れ替えはあったものの、上位メンバーは、例年と変わらぬ顔ぶれがそろった。高く、強い壁になった自負はある。「悔しい力を、どんどん先輩たちにぶつけて、つぶすつもりで来てください。私はいつも待っています!」。厳しい言葉で後輩たちを激励した。ステージから、後輩たちの表情を確かめ「そんな強い後輩が出てきたら私は笑顔で卒業します」。最年長として、いつか引導を渡されるときが来る-。その覚悟は既にできている。

 もっとも、篠田はまだまだ身を引く気はない。昨年の「4位」は指原に奪われた。票数は「今日から来年への期待」と言い「もっと期待をされたいと思ってましたけど、これからも頑張ります」と自ら悔しさをにじませ、最後まで後輩にメッセージを送り続けた。【三須一紀】