大みそかの第64回NHK紅白歌合戦(午後7時15分開始)の出場歌手(全51組)が25日、東京・渋谷区の同局で発表された。

 AKB48グループ“三女”のNMB48も、念願をかなえた。エースの山本彩(20)は「コント番組の収録と聞かされて集合したので、すごく動揺しています」と、驚きと感激がないまぜになった心境のまま、あいさつした。

 元日から、紅白単独出場を明確な目標に掲げていた。昨年、AKB48に続いて、先輩グループのSKE48が初出場を果たした。メンバーは、AKBの一員として紅白のステージには立っていたが、「SKEさんの出場は悔しい思いしかなかった」(山本)と言った。秋元康総合プロデューサーには「12月31日」という、昨年の悔しい思いをそのまま歌う楽曲を作詞してもらい、それを収録した初アルバム「てっぺんとったんで!」を、2月27日にリリース。ジャケット写真は、紅白の会場NHKホールの前で撮影した。春と夏の全国ツアーのサブタイトルにも「12月31日~あと◯◯◯日~」と付け加えて、千秋楽はNHKホールで行った。「大みそかは、絶対にここに戻ってきます!」と、全メンバーでファンに誓っていた。

 30万枚を超えるCDセールスなど実績は十分でも、同じグループから3つの出場枠を獲得するとなると、ハードルは高い。グループとファンが一体となって、1年を通して猛烈にアピールしてきたことが、悲願成就の大きな要因だった。

 取材陣から「48グループ3番目として、どうアピールするか?

 得意のお笑いか?」と質問されると、2枚看板の1人、渡辺美優紀(20)が語気を強めて言い返した。「私たちの迫力あるパフォーマンスをお見せします!」。全国をライブで回ってきた数は48グループで断トツ。今や、長女、次女よりもステージングに自信あり。日本最高の舞台で証明してみせる。【瀬津真也】