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愛の不毛を追求アントニオーニ監督死去
現代人の孤独や絶望感を描いた「太陽はひとりぼっち」や「赤い砂漠」で知られるイタリアの映画監督ミケランジェロ・アントニオーニ氏が30日、ローマの自宅で死去した。94歳だった。死因は不明。関係者が明らかにした。
ボローニャ大卒業後、ロッセリーニやビスコンティといった名監督の下でシナリオを執筆。50年に「愛と殺意」で監督デビューした。60年の「情事」で、人間にとっての愛の不毛や存在の不確かさをとらえ、以降もこのテーマを掘り下げる作品群を発表した。
特にカンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受けたアラン・ドロン主演作「太陽はひとりぼっち」(62年)や、米アカデミー賞の監督、脚本賞にノミネートされた「欲望」(66年)で名声を高め、フェリーニ、パゾリーニ両監督とともに、イタリア映画を支えた。
80歳を超えても「愛のめぐりあい」(95年)を手掛け、95年度米アカデミー賞の名誉賞を受賞した。
代表作はほかに「さすらい」「砂丘」「ある女の存在証明」など。
[2007年7月31日20時4分]
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