映画プロデューサーの奥山和由氏(53)の父で、元松竹社長の奥山融(とおる)氏が7日、肺炎のため都内の病院で亡くなっていたことが27日、分かった。85歳。葬儀・告別式は11~12日に近親者らで済ませた。京都市出身の融氏は京大卒業後、証券会社を経て、51年に松竹入社。91年に社長に就任し、シネマコンプレックスの展開など、映画事業の多角化に取り組んだ。98年に業績不振などを理由に、次男で同社専務だった和由氏とともに役職を解任され、「クーデター」として話題になった。昨年7月に心筋梗塞(こうそく)で倒れた後、200字詰め原稿用紙約1000枚を費やし、「物申す」と題した半生記を執筆。映画業界への提言などをまとめていたという。