韓国映画「クロッシング」(4月17日公開)の上映会が29日、都内で行われ、キム・テギュン監督(49)や提供社の代表らが会見した。脱北者の父子の過酷な運命を描き、北朝鮮の実態に迫る問題作。同監督は「私は脱北者について何も知らなかった。あまりにも事実が知られていない。日本の皆さんにも解決する方法を考えてほしい」と訴えた。10歳の時に脱北し、現在はソウルの大学に通うキム・ジョングムさん(23)も登壇。「見る度に胸が痛い。映画と重なる部分がある。命をかけて脱北するのは、映画で見るようなつらさや悲しみがある」と話した。記者から脱北前の思い出を聞かれると、「親を失ったことがつらい」と悲痛な表情を見せた。