第53回ブルーリボン賞が25日、東京映画記者会(日刊スポーツなど在京スポーツ7紙の映画担当記者で構成)から発表された。授賞式は2月15日、東京・銀座ブロッサム(中央会館)で行われる。

 主演女優賞の寺島しのぶ(38)は、7年ぶり2度目の受賞になった。「キャタピラー」で両手足を失って復員した軍人の夫を世話する妻を演じ、昨年2月のベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を受賞した。戦争の矛盾を伝えるメッセージ性が評価された。「受賞を聞いてびっくり。日本で賞が欲しかったんです」。若松孝二監督らわずか14人のスタッフで作っただけに「独立系でこれほど成功した作品は少ないと思います。意味があります」と力を込めた。歌舞伎界での弟分で謹慎中の市川海老蔵については「神様が与えた試練ですね」と話した。