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スタローン16年ぶり「ロッキー」

 【ロサンゼルス=千歳香奈子通信員】60歳を迎えたシルベスター・スタローンが、16年ぶりに「ロッキー」を演じてアクションスターとしてカムバックした。昨年12月20日に全米公開されたシリーズ第6弾「ロッキー・バルボア」は映画会社も家族も製作を反対したが「意欲さえあれば挑戦できる」と踏み切った。前作の失敗を取り戻すための、再挑戦だった。

 ハリウッドの第一線から退いていたスタローンが「ロッキー」とともにカムバックした。数年前から何度もうわさされ続けたシリーズ第6弾「ロッキー・バルボア」は「ロッキー2、3、4」と同様に、自ら主演、監督、脚本を手掛けた。年齢的にボクシング映画は無謀とも思えるが、新作製作は興行的にも失敗した「ロッキー5」の存在だった。

 スタローン 前作は完全な失敗作だった。(脚本上の)計算ミス。僕の責任だ。観客が元気になるべき映画のはずが、前作では否定的な面を描いてしまった。

 脳に損傷を受けて引退。恩師のジムを引き継いだロッキーは、ラストファイトをリングではなく路上での殴り合いを選んだ。この結末はファンには受け入れられなかった。

 映画会社からは高齢を理由に新作の製作を断られたこともあったが、前作の反省を踏まえて、脚本を練り続けた。新作は妻に先立たれ、息子とも擦れ違いのロッキーが、現役復帰して若き王者に挑戦する物語。米国のケーブルテレビでは今でも毎日のように放送される不朽の名作1作目と同じ、アメリカンドリームの香りを復活させた。

 代償にトレーニングは困難を極めた。撮影中のセックス禁止を自らに課したと報じられた。ファイトシーンでは失神や骨折をして、病院送りにまでされた。

 スタローン 新作は何もないゼロの状態から復活しないといけないと思った。栄光は麻薬と同じ。1度浴びたスポットライトは病み付きになり、成功はヘロインみたいなもの。でも、私は現実を教えてくれる妻と家族のおかげで、普通の生活を送ることができた。妻には(続編は)辞めた方がいいと言われたけど、意欲さえあれば年を取っても挑戦できると示したかった。

 来年には「ランボー4」も控える。

 スタローン ロッキー(の続編製作は)は楽天的だったけど、ランボーは全く違う。もっと若者向きな作品になるだろうね。

 「ロッキーは私の一部」と断言する。スタローンは、奇跡や復活を繰り返すロッキーと同じ道を歩んでいる。

[2007年1月8日7時9分 紙面から]

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