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三谷監督VIP待遇で新作映画撮影

街のセットデザインの模型内部を説明する三谷幸喜監督
街のセットデザインの模型内部を説明する三谷幸喜監督

 三谷幸喜監督(46)が新作映画「ザ・マジックアワー」をVIP待遇で撮影することが22日、分かった。架空の街を舞台にした群像コメディー。街をリアルに再現するため、日本最大規模を誇る東宝のスタジオ3つを、他作品を差し置き同時期に使うという。ホテルを再現した巨大セットを使った前作「THE有頂天ホテル」の大ヒットもあり、スケールアップした撮影が実現する。佐藤浩市(46)がコメディー映画初主演を務める。東宝配給で来年公開。

 映画「ザ・マジックアワー」は、港町を舞台に三流役者、ギャングのボス、その手下らが入り乱れる群像喜劇。三谷監督が脚本も手掛け、得意の計算し尽くされたドタバタ劇に加え、銃撃戦やカーチェイスなど本格アクションにも初挑戦する。その意欲作に製作スタッフは破格の舞台を用意した。

 7月下旬開始の撮影に向けて、東京・成城の東宝スタジオの、3つの巨大スタジオ内で大掛かりなセット建築が進められている。使用するのは第7、第8、第9ステージ。第8と第9は面積1325平方メートル(約401坪)。建設当時から東洋一の規模といわれ、「七人の侍」「影武者」「ゴジラ」「踊る大捜査線」などの大作が撮影された。第7は、一回り小さいが、国内屈指の最新設備がそろう新スタジオだ。

 これまで大作はいずれかの巨大スタジオ1つを使って撮影が行われたが、3つ同時使用は、東宝関係者も「記憶にない」と話す異例のこと。同監督は「感無量です」と感激している。

 街全体を巨大セットで再現する発想は「THE有頂天ホテル」の成功が引き金となった。「次はもっと大きなものをつくって撮ってみたい」。物語もそこから着想していった。尊敬する故ビリー・ワイルダー監督の63年の名作「あなただけ今晩は」に登場するパリ市内の通りをイメージの起点に、国内トップクラスの美術スタッフが設計。同監督は「大作? いえいえ超大作です」と胸を張った。

 97年「ラヂオの時間」で監督デビュー。今回は4作目だが、作品を追うごとに興行成績はうなぎのぼり。前作「THE有頂天ホテル」は興収60億円を記録。今や日本映画界屈指のヒットメーカーとなった。こうした実績が破格の待遇につながった。同監督は「これまでと比べて1番笑える作品」と脚本にも自信を持っており「1分に3度笑わせます。後世に残る完ぺきなコメディー」を目指すという。

[2007年7月23日8時8分 紙面から]

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